ロッド・リール 釣具インプレ・レビュー ルアー開発・自作

エリアドライブARD-63-S-BTのチタンティップ化

ロッド・リール

今年から本格的にエリアトラウトにハマりまして

色々な方からバリバスの竿がイイよとおすすめされ、2020年1月に中古で購入した

「エリアドライブ ard-63-s-bt」 

とても気に入って使ってましたが、とある強風の日にロッドスタンドごと倒れ、その一時間後に

キャストと同時にティップが折れました(涙)

チタンティップ化に着手

新しいものを買えればベストなのですが、釣りは何かとお金がかかる趣味でありますので、修理と技術向上を兼ねてチタンティップ化に着手しました。

これまでチューブラーの折れロッドをソリッド化した経験はあるものの、ソリッドティップのチタン化は初めてなので、正直上手くいく気がしませんが、とりあえず使えればいいやということで

ゆるメイキングで出来るチタンティップ化」を行います。

誰の参考になるかもわかりませんが、手順を記しておきます。

この辺境のブログにたどり着いた人なら理解していると思いますが、改造は自己責任でお願いします。

必要な材料・道具

材料

・先端折れロッド

・ガイド(先端を紛失してなければ流用でOK)

・チタンティップ(吉見製作所 必要な長さと直径は要確認!今回、牧野は全長300mmの1.5Φ-0.7Φのテーパーを使用)

・金属用接着剤 メタルロック (カーボンとチタンの接着、チタンとガイドの接着に使う)

・2液性のエポキシ接着剤(セキ糸とガイドの接着補強に使用、牧野は使えればいいやというゆるメイキング方式のためクイック5を使用したが、より美しく仕上げたいのであれば専用のモノも売ってるので財布と相談されたし)

・ゼリー状瞬間接着剤(スレッドの短時間固定にごく少量使う、ロックタイト好き)

・セキ糸、スレッド(ガイドフットとロッドを固定して、その上にエポキシを盛ることで強度を出すために使用、ゆるメイキング方式の牧野は余ったPEラインで対応、専用のモノも売ってる)

道具

・ダイヤモンドヤスリ(チタンティップの逆テーパー化で使う、ミニルーターや電動ドリルに取り付けられるものでもOK)

・ノギス(直径を測定する)

・目立てヤスリ (ロッドの切断で使用)

・ミニルーター(ソリッドに1.5Φの穴をあけるために使用、カーボンは割れやすいので取扱に注意!慎重派は棒ヤスリを使う)

・布ヤスリ (切断面の平滑化に、1000番台があればいいと思う)

・カッター(セキ糸の切断、エポキシ削りなど色々使う、NTシリーズが好き)

・フィニッシングモーター、ロッドドライヤー(ロッドを一定間隔で回す道具、ロッドに接着剤を塗る際にムラなく塗布可能で、粘性の低い接着剤の重力によるタレを防ぐ。牧野は下図の自作品を使用、専用のモノもFujiから出てる。完成度を気にしない、クイック5を使うのであればあまり必要はない)

自作品、要は土台の上でモーターを回すだけですから…

・つまようじ数本(接着剤を混ぜる時に使う)

・適当な筆(接着剤を塗布するときに使う、化粧品のマスカラ用でもいいし、適当ならつまようじでも行けないことはない)

・マスキングテープ(ガイドの仮止め、位置決めに使用、細いと便利だが、カッターなどで細く切ればいいので今持っているものでもOK)

手順0 ロッド構想を練る

要は先端からどれぐらいをチタンティップ化するか考えること

牧野のケースでは先端から50mmくらいが折れているので、100mm-150mmくらいでチタン化してもよい(トラウトがかかった時に先端が少し入るイメージ)のだが、今回はクランクベイトなどを引いた時のチタンティップの追従性を試したいので思い切って300mmとする→300mmのチタンティップを購入

手順1 チタンティップのロッド接続部を逆テーパー化

チタンティップのロッド接続部(今回は1.5Φの部分)を逆テーパー化する。

この作業が中々しんどく、はじめは手作業でやっていたが、流石にチタンは削りにくい!途中から電動ドリルで適当にやることにした。

ロッド接続部側10mmを1.5Φから0.5Φ程度に逆テーパー化 

必死にやってたら写真忘れてしまいました(-_-;)

※ゆるメイキング的にはあまり良くない作業なので、とりあえず使えればいいやって人はメタルロックとエポキシの延性的な強度を信じて逆テーパー化は適当でもいいかも、いつか検証してみます

手順2 ロッドの切断と切断面のヤスリ処理

先端から約300mm取った部分にマスキングテープを張り、目立てヤスリでロッドを切断

断面を布ヤスリで処理

断面の周りにマスキングテープを巻き、ミニルーターで(テーパーを意識しながら)中身を削ってチタンティップが10mmほど挿入できる部分を作る。

接写に弱いので分かりにくい(笑)

手順3 チタンティップの接着と段差埋め

エアーを吹くなどをして削りカスをしっかり取り除き、メタルボンドをチタンティップのバット接続側に塗布して中身を削ったカーボンに差し込み接着、硬化のため一日待つ※チタンティップは製造由来のソリがあるので、ソリを確認してロッドとまっすぐになるように取り付け

ロッド側とチタンティップ側に段差ができたのでスレッドを適当に巻き、クイック5を盛って段差を無くす。硬化を一日待って盛りすぎた部分をカッターとヤスリで削る。

盛りすぎたが削ればOK

手順4 ガイドの位置決めと仮止め

チタンティップはよく曲がりこむため、ガイド位置とガイドの点数が大事と思われる。一度ガイドをマスキングテープとスレッドを用いて仮止めし、ロッドの曲がりを確認

曲がりの状態を確認、ライン干渉なく、それなりにキレイな曲がり

ガイド位置は先端から

第一:トップ

第二:トップから55mm

第三:第二から60mm

第四:第三から80mm

第五:第四から85mm(※チタンティップとバットの接続部)

とした。

※ガイドが乗る部分は乗ってない部分と比較して曲がりにくくなる(=チタンティップ接続部が曲がった時に内部からカーボンに与える負荷が減る)ため、チタンティップとバット部分の接続部には可能な限りガイドを配置した方が良いと思われる。

幸いにもエリアドライブ63s-btは元のロッドがソリッドティップ使用のためか先端側のガイド数が多く、ガイドの追加はありませんでした。

手順5 ガイドの接着

ガイドをメタルロックでチタンティップに接着、固定する。

接着する部分はヤスリで軽く粗面化しておくとアンカー効果で接着剤の食いつきが良くなるかもしれない(笑)ので気休め程度に粗面化しておく

ガイドの接着はズレると後戻りが面倒なので、下図のようにガイド上側はスレッド、下側は細く切ったマスキングテープで固定し、その間のガイドフットまず少量のメタルロックで接着し

2時間くらいでマスキングテープを外せるくらいに固まるので、マスキングテープを外しガイドフットの下側をメタルロック接着して固定する。

スレッドの部分はこの後ガイド足に巻いてくのでそのままにしておく

トップガイドはティップ先端側への差し込み式なので、スレッドは巻かずにメタルロックだけ塗布してはめ込めばOKだが、今回は飾り糸として下側にスレッドを巻いた。

手順6 スレッドを巻いてガイドの固定

手順5で残したスレッドをガイドフットにきつめに巻いていき、ゼリー状瞬間接着剤をごく少量塗布(※最終的な固定はエポキシで行うのでここで厚塗りはしない)して捨て布でさっと拭って仮固定、完全に固まったら、その上からエポキシ接着剤を盛って最終的な固定を行い、ガイドの固定は終了。

視認性を考慮して手順6の途中でピンク色に染めた。なんとなく船竿っぽい(笑)

手順7 微調整

エポキシを盛りすぎた部分の除去、ヤスリ掛け、はみ出してしまったスレッドの切断など微調整を行って完成です。お疲れ様でした。

実釣は・・・?

とりあえず完成はしたんですが、コロナの影響で試せてないのでその辺は後日追記したいと思います。

63s-btの使用感を残したものになるのか、はたまた全く別のロッドとなるか・・・

作ってる途中でちょっとチタンティップ入れすぎたかも…と不安になってましたが、そこはトラウトさんに聞いてみないとわからないので、比較的たくさん釣りやすいエリアで試したいと思います(釣りパラとかジョイバレーとか)

それでは、よいDIYライフを!

コメント

タイトルとURLをコピーしました